Binance Japan(バイナンスジャパン)は、世界最大級の暗号資産取引所Binanceのグループ会社で、日本の金融庁に登録された暗号資産交換業者です。グローバル版のBinanceは日本居住者向けの営業について金融庁から警告を受けた過去があり、その後Binanceは日本の登録業者を買収して正規に参入しました。2025年にはPayPayが40%を出資し、PayPayマネーで仮想通貨を買えるようになったことで、国内の取引所の中でも独自の立ち位置を築いています。
このレビューでは、「銘柄が多い」「PayPayで買える」という評判が実際にどのような条件で成り立っているのかを、Binance Japanの手数料に関するお知らせやPayPayの公式発表をもとに確認します。PayPay連携の細かな手順はPayPayで仮想通貨を買う方法で別に解説しているので、ここでは取引所としての総合的な使い勝手に絞ります。
バイナンスジャパンの基本データ
- 運営会社
- Binance Japan株式会社(PayPayが40%を出資する持分法適用会社)
- 登録
- 暗号資産交換業者 関東財務局長 第00031号(2022年10月14日)。旧登録は近畿財務局長 第00003号(2017年12月、サクラエクスチェンジビットコイン)
- 所在地
- 東京都千代田区二番町9-3
- 取扱銘柄
- 66銘柄(取引停止中を含む、2026年6月26日時点)、日本円ペア27
- 取引の形式
- 販売所(Convert)、取引所(現物)、定期購入。レバレッジ・先物はなし
- 取引所手数料
- メイカー・テイカーとも0.10%(BNB払いで0.075%)。取引量に応じて最低メイカー0.01%・テイカー0.023%まで下がる
- 日本円の入金
- 銀行振込(GMOあおぞらネット銀行・ドコモSMTBネット銀行、Binance側の手数料なし)、PayPayマネー
- 日本円の出金
- 銀行 150円、PayPayマネー 110円
- その他
- Simple Earn(貸し暗号資産)、Launchpool、HODLer Airdrops、Binance Japan Card(JCB)。NFTマーケットプレイスは2026年7月4日に終了
メリット
- 取扱66銘柄・日本円ペア27は国内の登録業者で最多(金融庁の登録一覧でも66銘柄)
- PayPayマネー・PayPayポイントで販売所の購入代金を支払える(購入時の支払いは無料、1,000円から)
- 売却代金をPayPayマネーへ出金できる(1回110円)
- 取引所手数料をBNBで払うと0.10%→0.075%に割引
- Binance Japan Card(JCB)は利用額の1.6%がBNBで還元され、年会費は初年度無料・年10万円以上の利用で翌年も無料
- Simple Earnは2025年12月時点で29銘柄に対応
注意点
- 取引所手数料は0.10%で、メイカーのマイナス手数料はない(SBI VCトレードやGMOコインのBTCは0.05%)
- 日本円の出金は銀行150円、PayPayマネー110円と、無料ではない
- PayPayマネーの事前入金は1回110円(購入時に支払う場合のみ無料)、PayPayマネーライトは使えない
- コンビニ入金・クレジットカード入金には対応していない
- 先物・レバレッジ取引、P2P取引などグローバル版の機能は使えない
- 販売所のスプレッドは公表されていない
バイナンスジャパンが向いている人・向いていない人
いちばん向いているのは、国内の他社では扱っていないアルトコインも買いたい人です。66銘柄という数は、金融庁の登録一覧で見ても国内最多で、bitFlyerやbitbank(44銘柄)を大きく上回ります。2026年6月にもTRB、GIGGLE、MEMEの3銘柄が追加されるなど、ラインナップの拡大が続いています。
次に、PayPayを日常的に使っている人。PayPayマネーやPayPayポイントで販売所の購入代金を払え、売却した代金をPayPayマネーに戻すこともできます。PayPayの残高と暗号資産の間を銀行口座を経由せずに行き来できるのは、国内ではBinance Japanだけです。
そしてBNBを持ちたい人。BNBはBinanceのエコシステムで使われる暗号資産で、取引所手数料の割引やBinance Japan Cardの還元に使われます。国内でBNBを扱う取引所は限られ、BITPOINTでの取扱いは2026年10月28日で終わりました。
反対に、ビットコインを少しでも安い手数料で売買したい人には割高です。取引所手数料は0.10%で、SBI VCトレードやGMOコインのBTC(テイカー0.05%、メイカーは−0.01%)と比べると倍以上になります。レバレッジ取引をしたい人、コンビニで現金入金したい人も、別の取引所を選ぶ必要があります。
手数料はいくら?10万円の取引で試算
Binance Japanには、ワンタップで買える販売所(Convert)取引所が売り手・買い手の相手方になる形式。操作は簡単だが、買値と売値の差(スプレッド)が実質的なコストになる。Binance Japanでは「Convert」と呼ばれる。と、ユーザー同士が売買する取引所買い手と売り手の注文を突き合わせる市場形式(板取引)。価格は需給で決まり、手数料は小さい。があります。取引所の手数料は、通常の利用者(VIP0)でメイカー・テイカー板に注文を置く側がメイカー、すでにある注文と約定する側がテイカー。多くの取引所ではメイカーの手数料が安い。とも0.10%、保有するBNBで払うと0.075%です。販売所は手数料の代わりに、買値と売値の差であるスプレッド同じ時点での買値と売値の差。販売所では数%になることもあり、表示上の手数料より大きな実質コストになりうる。が価格に含まれ、その幅は公表されていません。
| 10万円分のBTCを買って売り、出金するまで | 取引所(通常) | 取引所(BNB払い) | PayPayで販売所(スプレッド片道2%と仮定) |
|---|---|---|---|
| 入金 | 銀行振込(振込手数料は自己負担) | 銀行振込(同左) | PayPayマネーで購入時に支払い:0円 |
| 購入 | 約100円 | 約75円 | 約2,000円 |
| 売却 | 約100円 | 約75円 | 約2,000円 |
| 出金 | 銀行へ150円 | 銀行へ150円 | PayPayマネーへ110円 |
| 合計 | 約350円+振込手数料 | 約300円+振込手数料 | 約4,110円 |
取引所で売買すれば、10万円の往復で約350円(BNB払いなら約300円)に、銀行の振込手数料が加わります。同じ条件で、出金無料のSBI VCトレードやGMOコインならBTCの往復は約100円なので、ビットコインの売買コストだけを比べるとBinance Japanは不利です。
PayPayで販売所から買う場合は、入金手数料こそかからないものの、スプレッドが実質コストになります。2%は説明のための仮定ですが、仮にその幅なら往復で約4,000円です。PayPayでの購入は「手軽さ」に対価を払う方法だと考え、金額が大きくなったら取引所で指値を使うのが節約の基本です。各社の数字は手数料比較ページで並べて確認できます。
入金と出金:PayPayマネーと銀行振込
日本円の入金方法は2つです。ひとつは銀行振込で、GMOあおぞらネット銀行かドコモSMTBネット銀行の入金用口座へ振り込みます。Binance Japan側の手数料はかかりませんが、振込元の銀行の手数料は自己負担です。もうひとつがPayPayマネーで、購入時にそのまま支払う方法(無料、1,000円から)と、事前に入金しておく方法(1回110円、2026年4月9日開始)があります。事前に入金した資金は、販売所だけでなく取引所でも使えます。
PayPayでの購入・入出金には上限があり、公式のお知らせでは時期によって変更されています。購入時の支払いは1回1,000円から、24時間100万円・30日200万円まで、事前入金の上限は2026年8月18日から24時間100万円・30日200万円です。PayPayの案内によると、PayPayマネーライト(チャージ元が限定される残高)や期間限定のPayPayポイントは使えないので、残高の種類を確認しておきましょう。連携は販売所の画面にあるPayPayアイコンから一度設定するだけで、あとから解除もできます。また、PayPayの2026年7月7日のお知らせでは、2026年6月14日以降に交付された在留カードは当面PayPayの本人確認(eKYC)に使えず、マイナンバーカードの利用を勧めています。外国籍の方は事前に確認しておきましょう。
出金は、銀行口座へ1回150円、PayPayマネーへ1回110円です。PayPayマネーに戻した資金は、そのままPayPay加盟店での支払いに使えます。コンビニ入金やクレジットカード入金には対応していません。ほかの入金ルートとの比較は入金・購入方法まとめ、PayPayのポイントを使う方法はポイントで仮想通貨を買う方法にまとめています。
暗号資産を外部へ送る手数料は銘柄やネットワークごとに異なり、出金画面に表示されます。他社や自分のウォレットへ送る際は、トラベルルール暗号資産の送付時に、送り手と受け手の情報を事業者間で通知するルール。日本では2023年6月から義務化。により送付先の情報入力が求められます。詳しくは仮想通貨ウォレットの選び方を参照してください。
取扱銘柄と使えるサービス
取扱銘柄は、BTC、ETH、XRP、SOL、DOGEといった主要銘柄から、BNB、TRB、GIGGLE、MEMEなど国内では珍しい銘柄まで66種類です(取引停止中を含む)。日本円ペアは27で、日本円ペアがない銘柄は使えるサービス(販売所・取引所・定期購入など)が銘柄ごとに異なるため、上場時のお知らせで確認しておきましょう。新規上場時には、取引所のメイカー手数料を1か月0%にするキャンペーンが行われることもあります。
増やすサービスとしては、Simple Earn(貸し暗号資産)、Launchpool、HODLer Airdropsがあります。Simple Earnは2025年12月時点で29銘柄に対応し、BNBをロックして報酬を受け取ることもできます。報酬は受け取った時点で原則として雑所得になるため、記録を残しておきましょう。税金の考え方は仮想通貨の税金ガイドで解説しています。
2026年1月13日には、ライフカードが発行するJCBブランドの「Binance Japan Card」の申込受付が始まりました。毎月のショッピング利用額の1.6%がBNBで還元され、Binance Japanの口座に自動で付与されます。年会費は初年度無料、2年目以降は1,650円ですが、年間10万円以上使えば無料です。申し込めるのは18〜75歳の日本居住者で、Binance Japanの本人確認が済んでいる人です。カードの比較は日本で使える仮想通貨カードをご覧ください。
なお、Binance JapanのNFTマーケットプレイスは2026年7月4日に終了しています。NFTを扱いたい場合は、日本のWeb3ゲームとNFTで紹介している別のサービスを検討しましょう。
グローバル版Binanceとの違い
よく混同されますが、Binance Japanとグローバル版のBinanceは別の会社で、日本居住者が使えるのはBinance Japanだけです。金融庁は2018年3月に「Binance」、2021年6月に「Binance Holdings」へ、日本で無登録のまま営業しているとして警告書を出しました。Binanceはその後、2022年末に国内の登録業者サクラエクスチェンジビットコイン(SEBC)を買収し、2023年8月1日にBinance Japanとして34銘柄でサービスを始めています。
グローバル版を使っていた日本居住者は、2023年8月からBinance Japanへの移行手続きを求められ、Binance Japanで扱っていない銘柄は2023年11月30日にBTCへ自動的に交換されました。いまグローバル版で日本居住者として取引を続けることはできません。
Binance Japan
金融庁登録(第00031号)。日本円の入出金、PayPay連携、日本の法律にもとづく分別管理。現物の販売所・取引所、定期購入、Simple Earn、Launchpool、HODLer Airdrops、Binance Japan Card。
取扱いは66銘柄。
グローバル版 Binance
日本の金融庁には未登録で、日本居住者は利用対象外。先物などのデリバティブ、レバレッジ、P2P取引、はるかに多い銘柄、グローバル版のカードなどがあります。
日本居住者向けの営業について金融庁の警告歴あり。
2026年9月30日からは、海外のBinance Payユーザーが全国のPayPay加盟店で支払えるようになりました。ただしこれは訪日客向けの機能で、日本居住者やBinance Japanの利用者は対象外です。海外取引所と日本の関係は海外取引所は日本で使える?で詳しくまとめています。
安全性と運営体制
Binance Japanは日本の登録業者として、顧客の資産を会社の資産と分けて管理し、暗号資産の大部分をネットから切り離したコールドウォレットで保管する義務を負っています。親会社のグループが海外にあっても、日本の顧客資産は日本の法律にもとづいて管理されるという点が、グローバル版との大きな違いです。
2025年10月9日には、PayPayがBinance Japanの株式の40%を取得し、同年9月から持分法適用会社になったことが発表されました。国内最大級のスマホ決済事業者が主要株主になったことで、サービスの連携だけでなく、運営体制の面でも国内企業の関与が強まっています。
注意したいのは、SNSなどで「バイナンス」の名前をかたった偽アプリや投資勧誘です。正規のBinance Japanは、個人名義の銀行口座への振込を求めることはありません。手口と対策は詐欺の手口と対策で解説しています。
口座開設の流れ
対象は日本国内に住む18歳以上の方です。手続きはアプリで進められ、マイナンバーカードのICチップを読み取る方式なら、書類と顔を撮影する方式より早く審査が進みます。
メールアドレスか電話番号を登録
届いた認証コードを入力し、パスワードを設定します。
個人情報の入力と本人確認
氏名・住所・利用目的などを入力し、本人確認書類を提出します。住所は書類と同じ表記にしておきましょう。
審査完了の通知を受けて入金
審査が終わると、銀行振込かPayPayマネーで入金して購入できます。PayPayマネーを使うには、PayPay側の本人確認も必要です。
初めての注文の出し方はビットコインの買い方ガイドで詳しく説明しています。
バイナンスジャパン以外の選択肢と比べるなら
ビットコインやイーサリアムを安く売買したいなら、取引所手数料が低く出金も無料のSBI VCトレードやGMOコインが有利です。詳しくはSBI VCトレードのレビューとGMOコインのレビューで比べています。アルトコインを板で売買したいなら44銘柄すべてが板取引に対応したbitbank(bitbankのレビュー)、ポイントで始めたいなら楽天ポイントが使える楽天ウォレットも候補になります。
使い分けの一例
日常の少額購入はPayPayマネーでBinance Japanの販売所、まとまった金額のBTCやETHは手数料の安い取引所、というように、目的ごとに口座を分ける人も少なくありません。複数の取引所を使う場合は、確定申告に備えて各社の年間取引報告書を毎年保存しておきましょう。
バイナンスジャパンについてよくある質問
バイナンスジャパンは金融庁に登録されていますか?
登録されています。Binance Japan株式会社は暗号資産交換業者 関東財務局長 第00031号です。もともとは2017年に登録されたサクラエクスチェンジビットコインで、Binanceグループが買収して2023年8月にBinance Japanとしてサービスを始めました。
バイナンスジャパンの取扱銘柄はいくつですか?
公式のお知らせでは、2026年6月26日時点で取引停止中の銘柄を含めて66銘柄、日本円ペアは27です。金融庁の登録一覧でも66銘柄が記載されており、国内の取引所で最も多い水準です。
PayPayマネーでバイナンスジャパンの仮想通貨を買えますか?
買えます。購入時にPayPayマネーやPayPayポイントで支払う場合は手数料無料で、1回1,000円からです。対象は販売所での購入で、PayPayマネーライトや期間限定ポイントは使えません。利用にはBinance JapanとPayPayの両方で本人確認が必要です。
バイナンスジャパンとグローバル版のBinanceは何が違いますか?
Binance Japanは日本の金融庁に登録された別会社で、日本居住者はこちらしか使えません。先物などのデリバティブ取引やレバレッジ取引はなく、取扱銘柄もグローバル版より大幅に少なくなります。その代わり、日本円の入出金、PayPay連携、日本の法律にもとづく顧客資産の分別管理があります。
バイナンスジャパンの出金手数料はいくらですか?
日本円を銀行口座へ出金する場合は1回150円、PayPayマネーへ出金する場合は1回110円です。暗号資産を外部へ送る場合の手数料は銘柄やネットワークによって変わり、出金画面に表示されます。
バイナンスジャパンのNFTマーケットプレイスは使えますか?
使えません。Binance JapanのNFTマーケットプレイスは2026年7月4日にサービスを終了しました。





