Where to spend crypto in Japan

日本で仮想通貨が使える店と、現実的な使い道

ビットコインで支払える店は、日本ではまだ珍しい存在です。それでも、四谷のビットコイン拠点、メルカリのビットコイン払い、訪日客向けのBinance Payなど、使える場面は少しずつ増えています。店頭、ネット、電子マネー経由の3つに分けて、確認できた事実だけをまとめました。

結論

日本で仮想通貨をそのまま払える店はごくわずかです。BTC Mapに登録された場所は全国で約80か所、そのうち約半分はキッチンカーの出店場所です。日常で使うなら、メルカリのビットコイン払いや、売却して電子マネー残高に移す方法、暗号資産が貯まるクレジットカードが現実的です。

カード決済端末のイラスト。仮想通貨で支払える店舗のイメージ

日本で仮想通貨が使える店は、どれくらいある?

結論から言うと、とても少ないのが実情です。ビットコインを受け付ける店を利用者が登録・確認していく地図サービスBTC Mapのデータを2026年10月に確認したところ、日本国内の登録は81か所でした。ただしそのうち39件は、Cocorotus FoodtruckやAround Foodtruckといったキッチンカーが曜日ごとに出店する場所で、同じ店が何か所にも登録されています。固定の店舗に絞ると、全国で40か所ほどです。

地域の偏りも大きく、登録の約7割は東京とその周辺に集まっています。大阪と奈良に数か所ずつ、京都、神戸、福岡、金沢、佐渡、沖縄の読谷村などに1〜2か所。札幌を含む北海道、仙台、名古屋、広島には、BTC Map上の登録が1つもありません。「旅行先で気軽にビットコインを使う」という使い方は、日本ではまだ現実的ではないと考えておきましょう。

理由ははっきりしています。日本のキャッシュレス決済は、PayPayなどのQRコード、クレジットカード、交通系ICカードが主役で、お店がわざわざ暗号資産を受け付ける動機があまりありません。価格が大きく動くこと、そして後で説明するように支払うたびに税金の計算が必要になることも、利用者側のハードルです。そのため、日本で暗号資産を「使う」ときは、店頭で直接払うより、電子マネーやポイントに換えてから使うルートのほうが圧倒的に現実的です。

81か所BTC Mapに登録された日本国内の場所BTC Map(2026年10月確認)
39件そのうちキッチンカーの出店場所同上
0か所北海道・仙台・名古屋・広島の登録数同上
100万円未満メルカリでビットコインを使える1回の取引額メルカリ ヘルプ

ビックカメラで今もビットコインは使える?

「日本でビットコインが使える店」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのがビックカメラでしょう。bitFlyerのプレスリリースによると、ビックカメラは2017年4月7日、有楽町店とビックロ新宿東口店でビットコイン決済を始めました。1回の支払いは10万円相当までで、店頭に表示されたQRコードをスマホのウォレットで読み取って払う仕組みでした。その後、全店に広がったと報じられています。

ブログなどの二次情報では、2023年3月22日からbitFlyerのウォレットからの支払いに限られ、上限は引き続き10万円とされています。ただ、ビックカメラの公式案内ページは確認時に応答せず、現在も同じ条件で使えるかは公式に確認できませんでした。使うつもりで出かける前に、店頭か公式サイトで必ず確認してください。bitFlyerの口座の作り方はbitFlyerのレビューで解説しています。

家電量販店では、ヤマダ電機も2018年に2店舗でbitFlyerのビットコイン決済を導入したと伝えられましたが、現状は分かりません。ヨドバシカメラについては、暗号資産で支払えるという情報は見つかりませんでした。

店頭でビットコインを払える場所(地域別)

次の表は、BTC Mapに登録され、利用者による最終確認が比較的新しい場所の一部です。支払いは、ビットコインを直接送る「オンチェーン」と、少額を即時に送れるライトニングビットコインの上に作られた、少額の支払いを速く安く送るための仕組み。店頭のQRコード決済に向いている。の2種類があり、店によって対応が違います。ライトニングで払うには、対応したウォレットアプリが必要です。

訪問前に必ず確認してください

BTC Mapの情報は、利用者が自主的に登録・確認したものです。当サイトが店舗に問い合わせたものではありません。営業時間や支払い方法は変わることがあるため、お店の公式サイトやSNSで確認してから出かけてください。

BTC Mapに登録された主な場所(2026年10月時点のデータ。内容は変わることがあります)
地域店名・業種支払い方法BTC Mapの最終確認
東京・四谷Tokyo Bitcoin Base(ビットコインのコミュニティ拠点)ライトニング・オンチェーン2026年7月
東京・赤坂The Pink Cow(メキシコ料理)ライトニング2026年6月
東京・六本木Two Dogs Taproom(パブ)ライトニング・オンチェーン2026年8月
東京・神宮前Harry's Sandwich Company(サンドイッチ)ライトニング・オンチェーン2026年8月
東京・銀座ギャラリー上田(画廊)ライトニング・オンチェーン2026年8月
大阪・船場トイパーク御堂店(おもちゃ)ライトニング・オンチェーン2026年4月
京都・中京区Hokora of Bitcoin Kyoto(雑貨)ライトニング・オンチェーン2025年10月
福岡・大名Coffee Stand Seed Village(コーヒー)オンチェーンのみ2026年9月
沖縄・読谷村Nagahama 88(ワイン・日本酒)ライトニング2026年7月
山梨・富士河口湖High Spirits(居酒屋)ライトニング2025年12月

四谷のTokyo Bitcoin Baseは、コワーキングやイベントスペースを備えた、国内でも珍しいビットコイン専門の拠点です。月曜と木曜の昼にはキッチンカーが出店し、そのキッチンカーもライトニングで支払えると登録されています。東京の店をもっと詳しく知りたい場合は東京の暗号資産ガイド、大阪・関西は大阪のページをご覧ください。

珍しいところでは、赤坂の不動産仲介apts.jpが、賃貸や売買の仲介手数料をビットコインで受け付けていると登録されています。高額の支払いほど、税金への影響も大きくなる点は覚えておきましょう。

ネットで仮想通貨を使う方法

ネットでいちばん身近なのはメルカリのビットコイン払いです。2024年2月15日に始まり、メルカリの取引サービスでビットコインを持っていれば、商品の購入画面で「ビットコインの使用」を選べます。メルカリのヘルプによると、仕組みは「保有しているビットコインを売却し、その代金をメルペイ残高に自動で入れて支払う」というものです。つまり、裏側では売却が起きています。

使える条件もヘルプに明記されています。ビットコインで払う1回の取引が100万円未満であること、メルペイ残高が100万円未満であること、アプリからの購入であることなどです。メルカリShopsとメルカリNFTの購入には使えません。売却価格は5秒ごとに更新され、「設定する」を押した時点で確定します。メルコインの仕組みや手数料はメルコインのレビューで詳しく解説しています。

ほかにも、Coincheckが提供する電気・ガスのサービス「Coincheckでんき」「Coincheckガス」には、料金をビットコインで支払うプランがあると紹介されていますが、2026年時点の条件は公式に確認できていません。日本円と1対1で連動するステーブルコインのステーブルコイン法定通貨などと価値が連動するように設計された暗号資産。日本円連動のJPYCや米ドル連動のUSDCなどがある。JPYCを使った決済も広がりつつあり、2026年9月には、ETHTokyoの関連イベントとして渋谷で「JPYC Marche」も開かれました。JPYCについては日本円ステーブルコインのページで詳しく扱っています。

一方、大手のネット通販で、暗号資産を直接支払いに使えるという公式情報は見つかりませんでした。ネットで暗号資産を使いたい場合は、次の章で紹介する電子マネー経由のルートが中心になります。

現実的な使い方:電子マネーやカード経由で使う

スマートフォンのウォレットアプリとカード、コインのイラスト。暗号資産を電子マネーやカードに換えて使うイメージ

日本で暗号資産を日常の支払いに回すなら、いったん売却して、普段使っている電子マネーやポイントの残高に移す方法がいちばん確実です。お店側は普段どおり電子マネーで受け取るだけなので、使える場所は一気に広がります。ここでは、公式発表で確認できたルートを紹介します。

楽天ウォレット→楽天キャッシュ:楽天ウォレットでは、暗号資産を売った代金をそのまま楽天キャッシュにチャージでき、楽天ペイや楽天市場などで使えます。チャージの手数料は無料ですが、売却時のスプレッド同じ時点での買値と売値の差。販売所では数%になることもあり、表示上の手数料より大きな実質コストになりうる。はかかります。詳しくは楽天ウォレットのレビューへ。

Binance Japan→PayPayマネー:PayPayが40%を出資するBinance Japanでは、暗号資産の売却代金をPayPayマネーとして受け取れます。2026年4月からは、注文とは別にPayPayマネーを入出金することもでき、手数料は1回110円です。仕組みはPayPayで仮想通貨を買う方法で解説しています。

αUウォレット→au PAY残高:2026年9月30日、au PAYアプリの中に、ノンカストディアル取引所などに預けず、利用者自身が秘密鍵を管理するタイプのウォレット。自由度が高い反面、鍵をなくすと資産を取り戻せない。型のウォレット「αU」が登場しました。WBTC、ETH、JPYCをau PAY残高(au PAY マネーライト)にチャージでき、全国のau PAY加盟店で使えます。

暗号資産が貯まるクレジットカード:発想を逆にして、普段のカード払いのポイントを暗号資産で受け取る方法もあります。bitFlyerクレカ、Binance Japan Card、EPOS CRYPTO Card for bitbank、SBI VISA Crypto Cardなどで、EPOSのカードは毎月の請求をbitbankのビットコインで支払うこともできます。比較は日本で使える仮想通貨カードにまとめています。

暗号資産を日常の支払いに回せる主なルート(各社の公式発表より)
ルートできること主な条件・コスト
メルカリ(ビットコイン払い)メルカリでの買い物に直接使う裏側で売却。1回100万円未満、メルカリShopsは対象外
楽天ウォレット→楽天キャッシュ楽天ペイ・楽天市場などで使うチャージ手数料は無料、売却時のスプレッドあり
Binance Japan→PayPayマネーPayPay加盟店で使う出金1回110円。24時間で100万円まで
αUウォレット→au PAY残高au PAY加盟店で使うWBTC・ETH・JPYCが対象。au PAYの本人確認が必要
EPOS CRYPTO Card for bitbankカードの請求をビットコインで払うbitbankの口座が必要

訪日客なら:PayPay加盟店でBinance Payが使える

旅行者にとって大きな変化が、2026年9月30日に始まりました。海外でBinance Payを使っている人は、越境QR決済の仕組み「HIVEX」を通じて、全国のPayPay加盟店で暗号資産から支払えるようになったのです。お店は日本円で売上を受け取るので、追加の対応は必要ありません。Binance Payの利用者は100以上の国・地域で約4,800万人とされています。

ただし、これは訪日客向けの機能で、日本居住者やBinance Japanの利用者は対象外です。日本に住んでいる人がPayPayで暗号資産を使いたい場合は、前の章のとおりBinance JapanからPayPayマネーに出金する方法になります。

そのほか、海外で発行された暗号資産連動のデビットカードやプリペイドカードを、Visa・Mastercardが使えるお店で使う方法もあります。ただし、こうしたカードの多くは日本の金融庁に登録されていない海外事業者が発行しており、日本居住者が申し込めるかどうかはカードごとに異なります。旅行者向けの選択肢として考えてください。暗号資産を現金に換えたい旅行者は、秋葉原や難波のビットコインATMの情報も参考になります。

仮想通貨で払うと、そのたびに税金がかかる

日本で暗号資産を「使う」ときに必ず知っておきたいのが税金です。国税庁のFAQでは、暗号資産で商品を買うことも、暗号資産を売ったのと同じように扱われます。支払いに使った時点の価値と、その暗号資産を手に入れたときの価格(取得価額暗号資産を手に入れたときの金額。同じ銘柄を何度も買った場合は、総平均法か移動平均法で1単位あたりの金額を計算する。)の差が、利益として雑所得給与・事業・不動産などに当てはまらない所得の区分。他の所得と合算して税率が決まり、暗号資産の利益は原則ここに入る。になります。

たとえば、5万円で買ったビットコインが8万円に値上がりした時点で、そのビットコインを8万円の買い物に使ったとします。この支払いで、差額の3万円が所得として確定します。メルカリのビットコイン払いも、裏側でビットコインを売っているので同じです。ライトニングで数百円のコーヒーを買った場合も、理屈は変わりません。

雑所得は給与などと合算され、所得税と住民税を合わせて最大55%の税率がかかります。会社員で給与以外の所得が年20万円以下なら所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は別に必要です。支払いのたびに日時、金額、使った暗号資産の量を記録しておくと、確定申告の計算がぐっと楽になります。計算方法は仮想通貨の税金と確定申告で、具体的な判断は税務署や税理士に確認してください。

20%の分離課税が始まったら?

2026年3月に成立した税制改正で、登録業者を通じた特定暗号資産の売買は20.315%の分離課税になる予定です。ただし開始は早くて2028年と見込まれ、店頭での支払いのように登録業者を通さない取引がどう扱われるかは、今後の運用を確認する必要があります。詳しくは分離課税20%はいつからをご覧ください。

お店が仮想通貨決済を導入するには?

お店の側から見ると、選択肢はまだ限られています。ビックカメラのように取引所の決済サービスを使う例はありますが、新しい大型の加盟店プログラムは確認できませんでした。小さなお店では、店主が自分でライトニング対応のウォレットを用意し、QRコードを提示して受け取る形が中心です。BTC Mapに載っている店の多くもこのタイプです。

受け取った暗号資産は、受け取った時点の日本円の価値で売上として記録する必要があります。法人の場合、活発な市場がある暗号資産を期末に持っていると、時価で評価して課税所得に含めるルールもあります。会計の扱いは税理士に相談するのが安全です。また、PayPayの加盟店であれば、海外のBinance Pay利用者からの支払いは自動的に日本円で受け取れるので、特別な準備なしに「暗号資産で払いたい訪日客」に対応できます。

ビットコインを受け付け始めたら、BTC Mapに登録すると利用者に見つけてもらいやすくなります。登録は誰でもできますが、内容の正確さはお店自身が保つ必要があります。

仮想通貨が使える店:よくある質問

日本でビットコインが使えるお店はどれくらいありますか?

ビットコインを受け付ける店を利用者が登録する地図サービスBTC Mapでは、日本国内の登録は約80か所です(2026年10月時点)。ただしそのうち約40件はキッチンカーの出店場所で、固定の店舗は40か所ほどしかありません。半数以上が東京に集中しています。

ビックカメラで今もビットコインは使えますか?

ビックカメラは2017年4月にbitFlyerと組んでビットコイン決済を始め、当時は1回10万円までの上限がありました。2023年以降はbitFlyerのウォレットからの支払いに限られたと伝えられていますが、現在の条件は公式に確認できませんでした。使う前に店頭か公式サイトで確認してください。

ネットショッピングで仮想通貨は使えますか?

大手で現実的なのはメルカリです。2024年2月から、メルカリの取引サービスで持っているビットコインを買い物の支払いに使えます。仕組みはビットコインを売ってメルペイ残高に入れ、その残高で払う形で、メルカリShopsは対象外です。

仮想通貨で買い物をすると税金はかかりますか?

かかります。国税庁は、暗号資産で商品を買うことも売却と同じく課税対象としています。買ったときより値上がりした暗号資産で支払うと、その差額が雑所得になります。少額の支払いでも記録を残しておきましょう。

旅行者は日本でどうやって仮想通貨を使えますか?

2026年9月30日から、海外のBinance Payの利用者は全国のPayPay加盟店で支払えるようになりました。お店は日本円で売上を受け取ります。日本居住者やBinance Japanの利用者は対象外です。ほかには、海外で発行された暗号資産連動のデビットカードを、カードが使えるお店で使う方法があります。

日本で仮想通貨を日常的に使う一番現実的な方法は?

暗号資産を売って電子マネーやポイント残高に移す方法です。楽天ウォレットから楽天キャッシュへ、Binance JapanからPayPayマネーへ、au PAYのαUウォレットからau PAY残高へ移せます。暗号資産が貯まるクレジットカードで、普段の支払いを暗号資産に変える方法もあります。

出典・参考資料

  1. BTC Map(ビットコインを受け付ける場所の地図)
  2. bitFlyer プレスリリース(ビックカメラでのビットコイン決済開始、2017年4月)
  3. メルカリ ヘルプ「ビットコインの使用」
  4. 国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」
  5. ケータイ Watch(PayPay加盟店でのBinance Pay決済、2026年9月30日)
  6. Impress Watch(au PAY「αU」ウォレット、2026年9月30日)
  7. PayPay お知らせ(Binance Japanとの連携)

CryptoJapan編集部
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