Nagoya & Chubu

名古屋・中部の仮想通貨ガイド:店舗がなくても買える現実的なルート

名古屋には暗号資産の取引所も、ATMも、ビットコインで払えるお店も見当たりません。計画中のATMはあるものの、まだ設置は確認できていません。それでも、中部・北陸には全国に知られたNFTの自治体事例があり、地元の銀行や税務署のルールを知っておけば、名古屋からでも東京と同じ条件で暗号資産を扱えます。

結論

名古屋・愛知には交換業者の本社も暗号資産ATMもなく、BTC Mapの登録店舗もゼロです。買うなら、金融庁登録の取引所にスマホで口座を開き、本人名義の口座から入金するのが現実的です。COINHUBが名古屋へのATM設置を計画していますが、設置は確認できていません。

  • 金融庁の登録一覧で中部の業者を確認
  • BTC Mapのデータを都道府県別に集計
  • 国税庁・財務省の管轄一覧と照合
竹林と赤い太陽を描いた和風のイラスト。地域ごとの事情を落ち着いて整理する中部地方のガイドのイメージ
0件愛知県のBTC Map登録店舗BTC Map(2026年10月取得)
計画段階COINHUBの名古屋のATMCOINHUB発表(2026年6月)
357,800人愛知県の在留外国人(全国3位)出入国在留管理庁(2025年末)
約1,700人新潟県山古志地域のNFT「デジタル村民」山古志住民会議の公式サイト

名古屋で仮想通貨は使える?まず現状を整理

名古屋は日本有数の大都市ですが、暗号資産法律上の正式名称。資金決済法では「暗号資産」と呼び、ビットコインやイーサリアムなどが含まれる。のインフラという点では、東京や大阪と比べてほとんど何もありません。金融庁の暗号資産交換業者登録一覧に載る27社は東京か大阪に本社があり、東海財務局や北陸財務局に登録された業者はゼロです。暗号資産ATMも、愛知県内では稼働が確認できません。

決済できるお店も同じで、有志がビットコイン対応店舗を登録するBTC Mapでは、愛知県の登録は2026年10月時点で1件もありませんでした。愛知県や名古屋市が暗号資産・Web3に特化した支援事業を行っている例も、今回の調査では見つかっていません。2024年10月に開業した国内最大級のスタートアップ拠点「STATION Ai」(名古屋市昭和区)でも、Web3に特化したプログラムは確認できませんでした。Connpass、Luma、Meetupで探しても、2025〜2026年に名古屋で開かれた暗号資産の勉強会は見当たりません。

ただし、これは「名古屋では仮想通貨を買えない」という意味ではありません。国内の取引所はすべてスマホで完結するので、名古屋に住んでいても東京と同じ手数料・同じ条件で取引できます。地域差が出るのは、銀行の入金ルール、税務署の管轄、そして外国人住民の多さといった周辺の事情です。このページでは、それに加えて、中部・北陸で実際に動いている自治体のWeb3事例を紹介します。

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Map: svg-maps/japan, CC BY 4.0

対象地域
愛知・岐阜・三重・静岡・長野・山梨・新潟・富山・石川・福井
交換業者の本社
なし(全27社が東京・大阪)
暗号資産ATM
稼働を確認できず(名古屋は計画のみ)
BTC Map登録
愛知0件。中部全体で数件
税務の統括
名古屋国税局ほか(県により異なる)

名古屋にビットコインATMはできる?

名古屋の暗号資産ATMについて唯一具体的な情報は、金融庁に登録された交換業者COINHUB(関東財務局長 第00013号)の発表です。同社は2026年6月11日のプレスリリースで、金融庁の規制に沿ったATMネットワークの「プレローンチ」を発表し、最初の設置先として大手小売事業者の協力のもと新宿と名古屋を予定していると説明しました。大阪と福岡への設置も計画に含まれています。

同じ6月には、JR天王寺駅の商業施設「天王寺ミオ」に西日本初の機械を設置すると発表し、海外のATM業界メディアは設置済みと報じました。一方、名古屋の機械については、設置日や場所を示す発表も、稼働したという報道も、この記事の執筆時点で見つかっていません。「名古屋にビットコインATMがある」と書かれたページを見かけても、現時点では計画段階と考えてください。なお、米国の同名のATM事業者「Coinhub」とは別の会社です。

ATMを使った詐欺に注意

暗号資産ATMは便利な反面、手数料が取引所より高く、詐欺にも悪用されています。警察や役所、SNSで知り合った「投資の先生」などが、現金をATMに入れて指定のアドレスへ送るよう求めることは、正規の取引ではまずありません。そう言われたら手を止め、警察相談専用電話(#9110)に相談してください。設置場所や手数料はビットコインATMのページで随時確認しています。

名古屋・中部から仮想通貨を買う手順

ビットコインのマークが入った財布のイラスト。名古屋からでもスマホの取引所口座で暗号資産を持てることのイメージ

手順は全国共通です。実店舗がない地域こそ、オンラインの手続きを一つずつ確実に進めることが大切です。

  1. 金融庁登録の取引所を選ぶ

    金融庁登録の取引所一覧で登録番号を確認します。各社のコストは手数料比較が参考になります。

  2. スマホで本人確認

    マイナンバーカードのICチップを読み取るeKYCスマホで本人確認書類と顔を撮影・読み取りして、オンラインで完結させる本人確認の方法。なら手続きが早く済みます。運転免許証や在留カードも使えます。

  3. 本人名義の口座から入金

    GMOコインならゆうちょ銀行、PayPay銀行、ドコモSMTBネット銀行からの即時入金が無料です。中部の地方銀行は即時入金の対象外なので、通常の振込になります。

  4. 少額から購入

    最初は操作が簡単な販売所取引所が売り手・買い手の相手方になって売買する形式。操作は簡単だが、買値と売値の差(スプレッド)が実質的なコストになる。で数千円から。慣れたら手数料の安い板取引に切り替えます。

  5. 記録を残す

    取引履歴と年間取引報告書を毎年保存しておけば、確定申告で困りません。

画面ごとの流れはビットコインの買い方、銀行振込・コンビニ・PayPayなどの入金手段は入金・購入方法まとめで比較しています。普段使っているアプリから始めたい人は仮想通貨が買えるアプリもどうぞ。

中部の銀行と振込名義のルール

2024年2月6日、警察庁は金融庁と連携して、全国の銀行協会・信用金庫協会などに詐欺対策の強化を要請しました。その中心が「暗号資産交換業者の口座あてに、送金元の口座名義と異なる依頼人名で送金する取引は拒否する」というルールです。投資詐欺の被害金が別人の名義で取引所に送られる手口が相次いだためです。

中部で具体的な運用を確認できた例が、山梨中央銀行です。同行は2025年12月から暗号資産交換業者あての振込を一部制限し、2026年4月10日からは資金移動業者あてにも広げました。同行の告知には、インターネットバンキングで振り込む際の判定例が載っています。

山梨中央銀行の判定例(2026年4月6日付の告知より。資金移動業者あての例)
口座名義振込依頼人名判定
ヤマナカ タロウヤマナカ タロウ(完全一致)振込可
ヤマナカ タロウ123 ヤマナカ タロウ(数字+名前)振込可
ヤマナカ タロウABC ヤマナカ タロウ(英字+名前)振込不可
ヤマナカ タロウヤマナカ ハナコ(別人)振込不可
ヤマナカ タロウTARO YAMANAKA(ローマ字)振込不可

注目したいのは、本人の名前でもローマ字表記にすると不可になる点です。取引所が指定する数字を名前の前後に付けるのは問題ありませんが、それ以外の文字を足したり、表記を変えたりしないようにしましょう。愛知・岐阜・三重・静岡の地方銀行や信用金庫の個別ルールは今回確認できませんでしたが、要請は全国の団体あてなので、同じ考え方で準備しておくのが安全です。詐欺の手口は暗号資産詐欺の手口と対策で解説しています。

加賀市・山古志・小諸:中部の自治体とWeb3

名古屋に暗号資産の拠点がない一方で、中部・北陸には全国的に知られた自治体のWeb3事例があります。投資の話ではなく、NFTブロックチェーン上で発行される、唯一性を証明できるデジタルデータ。アート、会員証、証明書などに使われる。を「住民証」や「参加の証」として使う取り組みです。

石川県加賀市は2021年に、日本初の電子市民制度として「e-加賀市民制度」を打ち出しました。内閣府のスーパーシティ関連資料によると、e-加賀市民証は無料で取得できるNFTで、5,000円の宿泊特典などが用意されています。加賀市は国家戦略特区・スーパーシティの取り組みの一環として、2024年3月に外国人の起業家にも対応するワンストップの創業支援拠点を開設しました。同じ月の16日には北陸新幹線の加賀温泉駅も開業しています。なお、市のホームページには、この記事の執筆時点でWeb3関連の新しいお知らせは見当たりませんでした。

新潟県長岡市の山古志地域は、2004年の新潟県中越地震で大きな被害を受けた旧山古志村です。住民らでつくる山古志住民会議が2021年12月に「Nishikigoi NFT」を発行し、これがデジタルの住民票の役割を持ちます。NFTを持つ「デジタル村民」は、地域のプロジェクト会議や「デジタル村民選挙」に参加できます。公式サイトによればデジタル村民は約1,700人で、2022年11月には、デジタル村民(1,032人)が実際の住民(同年12月時点で794人)を上回ったと報じられました。2024年6月には、長野県の天龍峡と宮崎県の椎葉村が加わる形で「ローカルDAODecentralized Autonomous Organization。参加者がルールに沿って投票などで意思決定する組織の形。」の連携が広がっています。

中部・北陸の自治体・地域のWeb3事例(公式資料・公式サイトより)
地域取り組み仕組み確認できた最新の動き
石川県加賀市e-加賀市民制度無料のNFTを電子市民証として発行。宿泊特典など2024年3月に創業支援拠点を開設
新潟県長岡市(山古志)Nishikigoi NFT・デジタル村民NFTを持つ人が地域の会議や選挙に参加するDAO型の仕組み2024年6月にローカルDAOの連携が拡大
長野県小諸市ETHTokyo関連の滞在型イベント小諸グローバルセンターでZuCity Japan(9月13日〜10月3日)とPOST-TOKYO(9月28日〜10月3日)2026年9月〜10月に開催

山古志のNFTは公式アプリかOpenSeaで入手でき、公式サイトの最新のお知らせは2024年6月のものでした。こうした事例は日本のWeb3ゲームとNFTで全国の取り組みとあわせて紹介しています。

中部で暗号資産が使えるお店は?

BTC Mapに登録された中部・北陸の店舗は数件だけです。石川県金沢市のゲームバー「Hello, world!」はライトニング決済に対応しているとされ、2026年7月に登録者が確認しています。山梨県富士河口湖町の居酒屋「High Spirits」もライトニング対応として登録されています(確認は2025年12月)。新潟県佐渡市の「馬川亭」は、ライトニングビットコインの上に作られた、少額を素早く安く送るための仕組み。QRコードで支払う店舗が多い。とオンチェーンの両方に対応しているとされます(2026年8月確認)。

いずれも有志による登録情報で、対応状況は変わることがあります。行く前に直接確認しましょう。全国のお店の状況や、支払いでも税金がかかる点は仮想通貨が使える店にまとめています。

外国人住民が多い愛知・静岡・岐阜・三重

愛知県の在留外国人は2025年末で357,800人と、東京、大阪に次ぐ全国3位です(出入国在留管理庁)。静岡県132,100人、岐阜県80,766人、三重県73,551人と、東海4県はいずれも外国人住民の多い地域です。愛知県の内訳を見ると、永住者106,839人に加え、定住者42,225人、技能実習40,818人、特定技能30,612人と、ものづくりの現場で働く人が多いことがうかがえます。

在留カードを持ち、日本に住所がある中長期在留者なら、多くの国内取引所で口座を開設できます。手続きのアプリは日本語が中心なので、名前の表記(ローマ字かカタカナか)を本人確認書類と銀行口座でそろえておくことが、入金トラブルを防ぐいちばんの近道です。2026年1月からは、口座開設時に税務上の居住国と外国の納税者番号を申告する手続き(CARF)も始まっています。

母国への送金に暗号資産を使おうと考える人もいますが、日本の取引所から海外の取引所やウォレットへ送るときは、送金先の情報を届け出るトラベルルールが適用され、送れない送金先もあります。無登録の海外業者を使ったり、個人間取引で現金を受け渡したりすると、口座凍結などのリスクもあります。詳しくはP2P・個人間取引のページを確認してください。

名古屋国税局・金沢国税局・関東信越国税局:どこが管轄?

中部地方は県によって税務と財務局の管轄が分かれています。国税庁と財務省の管轄一覧をもとに整理すると、次のとおりです。確定申告書の提出先は、どの県でも住所地を管轄する税務署で、e-Taxなら自宅から申告できます。

中部・北陸10県の国税局と財務局の管轄(国税庁・財務省の公表資料より)
県国税局(税務署を統括)財務局
愛知・岐阜・三重・静岡名古屋国税局(名古屋市中区三の丸3-3-2)東海財務局
石川・富山・福井金沢国税局北陸財務局
新潟・長野関東信越国税局関東財務局
山梨東京国税局関東財務局

税金のルールは全国共通です。暗号資産の利益は原則として雑所得給与・事業などに当てはまらない所得の区分。他の所得と合算して税率が決まる(総合課税)。になり、給与などと合算して所得税5〜45%と住民税10%がかかります(最高55%)。日本円に換えたときだけでなく、暗号資産同士の交換や暗号資産での支払いも課税対象です。会社員で給与以外の所得が年20万円以下なら所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は必要です。

2026年3月31日に公布された改正法で、一定の暗号資産を20%(20.315%)の申告分離課税にする仕組みが決まりましたが、開始は早くても2028年と見込まれています。計算方法は仮想通貨の税金ガイド、改正の詳細は分離課税20%はいつからをご覧ください。名古屋国税局の代表電話は052-951-3511です。

名古屋・中部の仮想通貨:よくある質問

名古屋にビットコインATMはありますか?

確認できた範囲では、まだありません。COINHUBは2026年6月の発表で最初の設置先として新宿と名古屋を予定しているとしましたが、名古屋で設置・稼働したという情報は見つかっていません。国内で稼働が確認できるATMは東京・秋葉原と大阪にあります。

名古屋で仮想通貨が使えるお店はありますか?

有志が登録する決済マップBTC Mapでは、愛知県の登録店舗はゼロでした。中部全体では、金沢市のゲームバー、山梨県富士河口湖町の居酒屋、新潟県佐渡市の宿などが登録されています。行く前にお店へ確認するのが確実です。

愛知県に住んでいる場合、確定申告はどこにしますか?

住所地を管轄する税務署に申告します。愛知・岐阜・三重・静岡の税務署は名古屋国税局の管轄です。e-Taxを使えば自宅から申告でき、管轄の税務署は国税庁のサイトで郵便番号から調べられます。

地方銀行から取引所へ入金するときの注意点は?

必ず本人名義の口座から、口座名義と同じ依頼人名で振り込みます。警察庁と金融庁の要請を受け、多くの銀行が名義の異なる取引所あての振込を断っています。山梨中央銀行のように、名前に英字を混ぜたりローマ字表記にしたりすると不可とする銀行もあります。

中部地方で暗号資産やNFTを使った自治体の取り組みはありますか?

あります。石川県加賀市は無料のNFTを電子市民証として発行する「e-加賀市民制度」を進め、新潟県長岡市の山古志地域ではNFTを持つ人が「デジタル村民」として地域づくりに参加しています。長野県小諸市では2026年9月〜10月にETHTokyo関連の滞在型イベントが開かれました。

外国籍でも名古屋で取引所の口座を開けますか?

在留カードを持ち、日本に住所がある中長期在留者なら、多くの国内取引所で口座を開設できます。2026年1月からは税務上の居住国と外国の納税者番号の申告も求められます。短期滞在の旅行者は国内取引所の本人確認を通過できません。

出典・参考資料

  1. 金融庁「暗号資産交換業者登録一覧」
  2. 警察庁「暗号資産交換業者への不正な送金への対策の強化について」(2024年2月6日)
  3. 山梨中央銀行「資金移動業者へのお振込の制限について」(2026年4月6日)
  4. 内閣府 スーパーシティ Public Week 2025 加賀市発表資料
  5. Nishikigoi NFT(山古志住民会議)公式サイト
  6. 出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」
  7. 国税庁「国税局・税務署の所在地」
  8. 財務省「財務(支)局・財務事務所の管轄区域」

CryptoJapan編集部
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