大阪は東京以外で唯一、交換業者の本社がある地域
日本で暗号資産の売買を仲介できるのは、金融庁(各地の財務局)の登録を受けた暗号資産交換業者資金決済法にもとづき登録を受け、国内居住者向けに暗号資産の売買・交換・保管を行う事業者。登録番号は金融庁の一覧で確認できる。だけです。2026年9月30日現在の登録一覧には27社が載っていますが、そのうち25社は関東財務局の登録で本社は東京。残る2社が近畿財務局の登録で、どちらも大阪府に本社を置いています。岸和田市のZaifと、大阪市西区のガイアです。
近畿財務局は、関東財務局以外で現在交換業者を監督している唯一の財務局でもあります。いまは東京・千代田区に本社を置くBinance Japanも、一覧の注記によれば、もとは近畿財務局の登録(旧第00003号、2017年12月1日)でした。大阪は、日本の暗号資産業界の「もう一つの拠点」と言える数少ない場所です。
暮らす人にとっての実利もあります。現金と暗号資産を交換できる機械が複数あり、少なくとも書類の上では東京より選択肢が多い状態です。一方で、口座を使って買う方法は全国共通で、大阪の交換業者を選ばなければならない理由はありません。このページでは、大阪で使える物理的な拠点と、大阪の人が知っておくと得をする地元の事情に絞って解説します。口座開設の手順そのものはビットコインの買い方ガイド、取引所の比較はトップページの比較表をご覧ください。
大阪のビットコインATMはどこにある?難波・西区・天王寺
大阪で確認できた暗号資産ATMは、ガイアが運営する2台と、COINHUBが設置を発表した1台です。ガイアは自社の機械をBTMガイアが自社の暗号資産自動両替機に使っている名称。現金と暗号資産を交換できるATM型の機械。と呼んでいます。状況は次のとおりです。
| 設置場所 | 所在地 | 公式・報道上の状況 | 利用時間 |
|---|---|---|---|
| トラベルハブなんば内(ガイア) | 浪速区難波中2-7-15 南廣ビル1F | 公式の設置場所ページに掲載 | 土日祝を除く平日 10:00〜17:00(設置場所の営業時間により変更あり) |
| ガイア 大阪オフィス内 | 西区新町1-28-3 四ツ橋グランスクエア9F | 公式の設置場所ページに掲載 | 土日祝を除く平日 10:00〜17:00 |
| 天王寺ミオ プラザ館2F(COINHUB) | JR天王寺駅 | 2026年6月に設置を発表。現在の稼働は未確認 | 未確認 |
難波の機械は、観光の中心地にある「トラベルハブなんば」の中にあります。ただし、ガイアの利用方法ページを読むと、旅行者がふらりと立ち寄って買える仕組みではないことが分かります。日本円で暗号資産を買うには、ウェブでの利用者登録(無料)、自宅に郵送される利用者カード、そして自分で管理するプライベートウォレット取引所ではなく自分で秘密鍵を管理するウォレット。MetaMaskやTrust Walletなど。取引所の入金用アドレスとは別物。の受取アドレスの事前登録が必要です。登録なしの「ゲスト」が使えるのは暗号資産を日本円に換える売却だけで、SMSを受け取れる電話番号、ICチップ付きのパスポート(国内居住者はマイナンバーカード)の読み取り、顔認証が求められます。ゲストの回数・金額の上限は公表されていません。
手数料は、ガイアの手数料表と重要事項説明書によると売買とも10%(税込)。1回の取引は10万円までで、購入は紙幣のみ・1,000円単位です。買えるのはBTCとETH、売れるのはBTC・ETH・ADA。このほか、日本円を銀行振込で受け取る場合は550円、入金した暗号資産を返してもらう場合は0.0005 BTC/0.005 ETH/1 ADAがかかります。アプリの販売所や板取引よりかなり割高なので、口座を持てる人は「現金が必要なときの手段」と考えるのが現実的です。
天王寺の機械は、扱いに注意が必要です。COINHUB(関東財務局長 第00013号、本社は東京都中央区)は、2026年6月18日のリリースで、JR西日本SC開発との合意にもとづき天王寺ミオ プラザ館2Fに「西日本初」の機械を設置する予定だと発表しました。6月22日には米国の業界メディアATM Marketplaceが設置を報じていますが、その後の公式情報は見つからず、2026年10月時点で稼働しているかは確認できていません。米国の同名企業Coinhub(coinhubatm.com)とは無関係です。最新の状況はビットコインATMの設置場所ガイドで更新します。
「ATMで買って送って」は詐欺のサイン
SNSや電話で知り合った相手から、ATMで暗号資産を買って指定のアドレスに送るよう求められたら、まず詐欺を疑ってください。警察や銀行、役所が暗号資産での支払いを求めることはありません。詳しくは暗号資産詐欺の手口と対策へ。
ガイア:大阪市西区に本社を置く交換業者
株式会社ガイアは、近畿財務局長 第00004号として2021年6月18日に登録された交換業者です。金融庁の登録一覧に載る本社所在地は大阪市西区江戸堀2-1-1 江戸堀センタービル9Fで、取扱銘柄はビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、カルダノ(ADA)の3つです。一方、利用者が訪ねる大阪オフィスとBTMは、西区新町1-28-3 四ツ橋グランスクエア9Fにあります。登録上の本社と実際の窓口の住所が異なるので、BTMを使うときは新町のほうへ向かってください。
ガイアの特徴は、アプリの売買ではなく機械とウェブでの両替サービスに軸足を置いている点です。BTMのほか、ウェブ上で暗号資産と日本円を交換する「WEB両替」も提供しており、取引所のウォレットから送る場合はトラベルルール暗号資産の送金時に、送り手と受け手の情報を事業者間で通知する国際ルール。対応していない事業者あての送金は制限されることがある。に対応した事業者のウォレットに限るなどの条件があります。秋葉原の東京オフィスにも機械を置いており、東京・大阪の両方にATMを持つ唯一の事業者です。
Zaif:岸和田市に登録本社を置く老舗交換業者
Zaifは、2017年9月29日に近畿財務局長 第00001号として登録された、国内でも最も古い登録業者の一つです。金融庁の一覧に載る本社所在地は大阪府岸和田市荒木町2-18-15で、事業所は東京都港区南青山にあります。大阪府の会社でありながら、窓口となる拠点は東京という珍しい形です。
サービス面では、取扱銘柄が24種類と多く、シンボル(XYM)、ネム(XEM)、モナコイン(MONA)など、ほかの大手ではあまり見かけない銘柄を扱っています。公式の手数料ページによると、板取引はメイカー0%、テイカーはBTC/JPYなどで0.1%。アプリで簡単に買える販売所交換業者が相手方になって売買する形式。操作は簡単だが、買値と売値の差(スプレッド)が実質的なコストになる。のスプレッドは0.1〜8.0%と公表されています。コンビニ入金は3万円未満495円、3万円以上605円(5万円以上は印紙代200円が加算)で、カード払いは積立専用で手数料3.5%です。2026年10月15日のお知らせでは、本人確認をマイナンバーカードに一本化する方針も示されています。各社との比較は手数料比較と入金方法まとめで確認できます。
大阪・関西万博のデジタルウォレットはどうなった?
2025年の大阪・関西万博では、公式の「EXPO2025デジタルウォレット」が配布されました。ブロックチェーンのAptos上に作られたアプリで、決済の「ミャクペ!」、ポイントの「ミャクポ!」、NFTブロックチェーン上で発行される、唯一性を持たせたデジタルデータ。画像や証明書などに使われる。の「ミャクーン!」、譲渡できない証明書型トークン(SBT)の「Web3デジタルパスポート」がまとめて入っていました。閉幕時点のダウンロード数は約100万、累計の取引は約590万件と報じられています。
閉幕後、アプリは東京・南麻布のHashPortが運営する「HashPort Wallet」に引き継がれ、各機能は順に終了しました。公式サイトで確認できる主な日付は次のとおりです。
- 2025年4月13日〜10月13日大阪・関西万博の会期 10月13日にミャクポ!の付与が終了。
- 2025年10月31日HashPort Walletへの移行開始 年内の統合完了を目標に移行が進められました。
- 2025年12月15日ミャクポ!の交換終了
- 2026年1月13日ミャクペ!の利用期限 Visaのタッチ決済加盟店での利用がこの日まで。NFT「ミャクーン!」をSBI VCトレードのSBI Web3 Walletへ移す期限も同日でした。
- 以降SBTは継続 「Web3デジタルパスポート」は引き続き保有できると案内されています。
アプリを入れたままの人は、期限を過ぎたポイントや残高が使えなくなっている可能性があります。HashPort Walletは日本円ステーブルコインJPYCの発行・償還サービスとの連携も打ち出しており、万博の名残というより、新しいウォレットとして使われ始めています。ウォレットの選び方はウォレットの選び方、JPYCについては日本円ステーブルコインの解説をご覧ください。
大阪でビットコインが使える店
BTC Mapに載る大阪府内のスポットは約5か所で、東京の約56か所と比べるとかなり少数です。2026年に入って確認されている店と、古い情報のまま残っている店を分けて紹介します。いずれも店舗の公式発表ではなく、利用者コミュニティの確認情報です。
- トイパーク御堂店(中央区船場中央3-2-8 船場センタービル8号館 212):玩具店。Lightningとオンチェーンに対応。最終確認は2026年4月9日。
- 夢をかなえるゾウ(都島区都島本通、2階):タイの焼肉鍋「ムーカタ」の店。Lightningに対応。最終確認は2026年7月14日。
- Bubble Net(西区新町1-34-21):最終確認が2023年1月と古く、現在も対応しているかは不明です。
このほか、ミナミの宗右衛門町にある自動両替機がビットコイン対応として地図データに登録されていますが、確認された形跡がなく、誤登録の可能性が高いため掲載していません。どの店も、出かける前に電話やSNSで「今もビットコインで払えるか」を確かめてください。ビットコインで支払うと、その時点での値上がり益が雑所得給与・事業などに当てはまらない所得の区分。暗号資産の利益は原則ここに入り、給与などと合算して税率が決まる(最大55%)。として課税対象になる点も忘れずに。全国の店舗一覧は仮想通貨が使える店にあります。
大阪のミートアップとイベント
大阪を拠点にした集まりとして確認できたのは、Meetup.comの「Kansai Bitcoiners」です。メンバーは約180人で、過去に82回のイベントを開いてきたグループです。非公開グループのため会場はメンバーにしか表示されませんが、2026年も2月2日に「1st Meetup of 2026」、8月31日に対面の「Blockchain Meetup」が告知されていました。神戸や京都から参加する人にとっても、関西でいちばん身近な集まりと言えます。
一方、大阪で開かれる大規模な暗号資産カンファレンスは、今回の調査では見つかりませんでした。関西で業界が集まる場は、7月に京都で開かれるIVSのCrypto Stageです。詳しくは京都の地域ガイドで紹介しています。小規模な勉強会はconnpassやLumaで「大阪 web3」などと検索すると見つかることがあります。全国の主要イベントはイベントカレンダーにまとめています。
大阪での入金と税金:地元の銀行と大阪国税局
入金で気をつけたいのは、地元の銀行と交換業者の相性です。たとえばGMOコインの即時入金に対応している銀行は、ドコモSMTBネット銀行、PayPay銀行、ゆうちょ銀行で、関西みらい銀行や池田泉州銀行といった関西の地方銀行は一覧にありません。地方銀行の口座しかない場合は通常の振込になり、反映に時間がかかります。即時入金を使いたいなら、ネット銀行の口座を1つ用意しておくと便利です。
もう一つは名義のルールです。詐欺対策として、振込名義と口座名義が異なる交換業者あての送金を止める銀行が増えています。ゆうちょ銀行も2026年1月、交換業者への不審な送金があった口座の取引を制限することがあると告知しました。家族名義の口座から入金するのは避け、必ず本人名義の口座を使いましょう。
税金の窓口は次のとおりです。確定申告書は住所地の税務署に提出し、大阪国税局はその上部機関にあたります。暗号資産の利益は原則として雑所得で、計算方法は仮想通貨の税金と確定申告で解説しています。
- 大阪国税局
- 〒540-8541 大阪市中央区大手前1-5-63 大阪合同庁舎第3号館/06-6941-5331。大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・滋賀県・和歌山県を管轄。
- 近畿財務局
- 〒540-8550 大阪市中央区大手前4-1-76 大阪合同庁舎第4号館。Zaifとガイアの2社の登録先で、交換業者の監督を担います。
- 税務署の調べ方
- 国税庁の「税務署の所在地などを知りたい方」で、郵便番号から管轄を検索できます。
大阪国税局と近畿財務局は、どちらも大阪城の西側の大手前にあります。交換業者とのトラブルで困ったときは、金融庁の金融サービス利用者相談室(0570-016811)にも相談できます。
神戸・兵庫、奈良、滋賀:関西のほかの地域
関西のほかの地域には、独立したページを作れるほどの暗号資産の拠点がありません。そのため、ここでまとめて紹介します。いずれも大阪国税局と近畿財務局の管轄なので、税務や監督の窓口は大阪と同じです。
神戸・兵庫:県内に交換業者の本社やATMはありません。BTC Mapで確認できたのは、神戸市須磨区大黒町2-1-1の「Aso Cafe」1か所で、Lightning払いに対応しています(2026年7月9日確認)。神戸市は2016年からスタートアップ支援に取り組み、2020年には大阪・京都と組んだコンソーシアムとして内閣府のスタートアップ・エコシステム「グローバル拠点都市」に選ばれていますが、Web3に特化した市や県の施策は見つかりませんでした。兵庫県の在留外国人は155,019人(2025年末)です。
奈良:奈良市内に、Lightning決済サービス「Blink」を使う3店舗(Pleasure Bar、Kore Kara、Crows Dart Bar)がBTC Mapに登録されています。最終確認は2025年7月24日で、地図データに番地の記載がないため、事前に店へ確認してから訪ねてください。滋賀では、ゲストハウス「でたらめ荘」がLightning払いに対応しています(2026年7月4日確認)。京都については京都の地域ガイドを、東京の状況は東京の地域ガイドをご覧ください。
Map: svg-maps/japan, CC BY 4.0
大阪の仮想通貨事情:よくある質問
大阪でビットコインを現金で買えるATMはどこにありますか?
運営会社のガイアは、浪速区の「トラベルハブなんば」内と、西区新町の同社大阪オフィス内の2台を案内しています。どちらも土日祝を除く平日10時〜17時で、手数料は売買とも10%(税込)、1回10万円までです。購入には事前の利用者登録と、自分で管理するウォレットのアドレス登録が必要です。
天王寺のCOINHUBのATMは使えますか?
COINHUBは2026年6月、JR天王寺駅の天王寺ミオ プラザ館2Fへの設置を発表し、同月に設置を報じた海外メディアもあります。ただしその後の公式情報は見つからず、現在稼働しているかは確認できていません。出かける前に同社へ問い合わせてください。
大阪に本社がある暗号資産取引所はありますか?
あります。金融庁の登録一覧(2026年9月30日現在)で、近畿財務局に登録されているZaif(岸和田市、第00001号)とガイア(大阪市西区、第00004号)の2社です。日本の登録交換業者27社のうち、東京以外に本社があるのはこの2社だけです。
万博のデジタルウォレットに残ったポイントやNFTはどうなりましたか?
アプリはHashPort Walletに移行しました。ミャクポ!の交換は2025年12月15日に、ミャクペ!の利用とNFT「ミャクーン!」のSBI Web3 Walletへの移行は2026年1月13日に期限を迎えています。SBTの「Web3デジタルパスポート」は引き続き保有できると案内されています。
大阪で仮想通貨の確定申告はどこに出しますか?
住所地を管轄する税務署に提出します。e-Taxならオンラインで完結し、税務署は国税庁サイトで郵便番号から調べられます。上部機関の大阪国税局は中央区大手前にあり、大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山の6府県を管轄しています。
神戸でビットコインが使える店はありますか?
BTC Mapで確認できたのは、神戸市須磨区のAso Cafe(Lightning払い、2026年7月確認)の1か所です。兵庫県内に交換業者の本社やATMはありません。訪問前に店へ確認してください。





