入金方法は大きく6種類
国内の取引所で暗号資産を買うときは、まず取引所の口座に日本円を入れ、その日本円で買い付けます。この「日本円を入れる方法」は、大きく分けて次の6つです。どれを使えるかは取引所ごとに違い、同じ取引所でも方法によって手数料や反映の速さが変わります。
結論からいえば、手数料がかからず反映も速いのは、取引所が提携している銀行からの即時入金提携銀行のネットバンキングから操作し、ほぼリアルタイムで取引所の口座に反映される入金方法。会社によってはクイック入金と呼ぶ。です。一方で、銀行口座をネットで使っていない人や、現金で入金したい人にはコンビニ入金、普段からPayPayや楽天を使っている人にはPayPayマネーやポイントという選択肢があります。ここでは入金方法ごとの特徴を整理し、PayPay・ポイント・カード・ATMについては専用ページで詳しく解説しています。
取引所×入金方法の対応表
下の表は、各社の公式手数料ページや入出金ガイドで確認できた内容です。bitFlyerと楽天ウォレットは公式サイトが調査環境から閲覧できなかったため、公式ページのアーカイブ版をもとにしています。「—」は対応する方法が見つからなかったことを示します。
| 取引所 | 即時・クイック入金 | コンビニ・Pay-easy | 銀行振込 | その他の手段 |
|---|---|---|---|---|
| CEX.IO | — | なし | 日本の銀行振込は非対応(SEPA入金無料・ACH入金0ドル) | Visa・Mastercard(0.49〜4.99%+サービス料)、Apple Pay・Google Pay。国際取引所。金融庁未登録・日本円非対応で、日本居住者は対象外 |
| GMOコイン | ドコモSMTBネット銀行・PayPay銀行・ゆうちょ銀行から無料(1,000円〜1,000万円) | Pay-easy:三菱UFJ・三井住友・みずほ・りそな・埼玉りそな(7日間の送付制限)。コンビニなし | GMOあおぞらネット銀行・楽天銀行からは無料で即時反映。他行は振込手数料が自己負担 | — |
| Coincheck | クイック入金(Pay-easy):3万円未満770円、50万円未満1,018円、50万円以上0.11%+495円 | コンビニ入金:3万円未満770円、3万〜30万円1,018円 | 取引所側は無料(振込手数料は自己負担) | セゾンの永久不滅ポイント |
| bitFlyer | クイック入金:住信SBIネット銀行(現ドコモSMTBネット銀行)無料、他行330円。7日間の送付制限(アーカイブ情報) | クイック入金の中にコンビニの選択肢あり(手数料は未確認) | 振込手数料のみ | Vポイント |
| SBI VCトレード | クイック入金(Pay-easy・ネットバンキング)無料、1,000円〜 | コンビニなし | 公式ページで確認できず | Oricoポイント・Aplusポイント |
| BitTrade | ドコモSMTBネット銀行・PayPay銀行・イオン銀行・みんなの銀行から無料 | コンビニ/Pay-easy:695円〜1,005円 | 振込手数料のみ | — |
| Zaif | — | コンビニ/Pay-easy:3万円未満495円、3万円以上605円(5万円以上は別途200円) | 振込手数料のみ | Zaifカード(積立専用、3.5%) |
| bitbank | —(入金番号を使った振込は即時反映) | なし | GMOあおぞらネット銀行かドコモSMTBネット銀行あて。振込手数料のみ | — |
| Binance Japan | — | なし | GMOあおぞらネット銀行かドコモSMTBネット銀行あて | PayPayマネー・PayPayポイント |
| 楽天ウォレット | 楽天銀行からリアルタイム入金、無料・1,000円〜(アーカイブ情報) | なし | 他行から楽天銀行の入金口座へ(振込手数料のみ) | 楽天ポイント |
| OKJ | — | なし | GMOあおぞらネット銀行あてのみ | — |
| メルコイン | — | — | — | メルペイ残高・メルカリのポイント |
表を見ると、各社の得意分野がはっきり分かれているのがわかります。GMOコインはゆうちょ銀行を含む3行から無料の即時入金ができ、地方在住でゆうちょ銀行をメインにしている人には使いやすい存在です。Coincheckはコンビニ入金に対応している数少ない大手で、Binance JapanはPayPayマネー、楽天ウォレットは楽天銀行と楽天ポイント、メルコインはメルカリの残高とポイントに強みがあります。
入金手数料だけでなく、売買や出金のコストも合わせて比べたい場合は取引所の手数料比較を、口座開設の流れから知りたい場合はビットコインの買い方を参考にしてください。
即時入金・クイック入金:無料で使える銀行と7日間の送付制限
即時入金は、取引所のアプリから提携銀行のネットバンキングに移って支払いを承認すると、数分以内に日本円が口座に反映される方法です。銀行振込のように振込先や名義を手入力する必要がないので、入力ミスも起きにくくなります。
無料で使える組み合わせは限られています。GMOコインはドコモSMTBネット銀行(旧住信SBIネット銀行)、PayPay銀行、ゆうちょ銀行からの即時入金が無料で、1回1,000円から1,000万円まで入金できます。BitTradeはドコモSMTBネット銀行、PayPay銀行、イオン銀行、みんなの銀行の4行からが無料です。SBI VCトレードはPay-easy(ペイジー)税金や公共料金の支払いにも使われる決済の仕組み。ネットバンキングやATMから支払え、取引所によっては入金方法として使える。やネットバンキングを使うクイック入金を無料で提供しています。楽天ウォレットは楽天銀行と連携したリアルタイム入金が無料でした(公式ページのアーカイブ、2025年3月時点)。
注意したいのが、即時入金やクイック入金のあとに設けられる送付制限入金した日本円や、それで買った暗号資産を、一定期間は外部のウォレットや他の取引所へ送れなくする制限。不正利用を防ぐ目的で設けられる。です。GMOコインのPay-easy入金では7日間、bitFlyerのクイック入金では入金分が7日間ロックされます(bitFlyerはアーカイブ情報)。取引所の中で買う・売るには問題ありませんが、買ったコインをすぐ自分のウォレットに移したい人は、この制限を前提に計画を立てる必要があります。
2026年8月6日には、金融庁と警察庁が暗号資産業界に対して詐欺対策を要請し、その中に日本円の入金や購入から一定期間の送付制限が含まれています。今後、同じような制限を設ける取引所が増える可能性があります。
銀行振込:本人名義ルールと地方銀行の送金制限
どの取引所でも使えるのが、指定された口座への銀行振込です。bitbank、OKJ、Binance Japanは、GMOあおぞらネット銀行やドコモSMTBネット銀行にある自分専用の入金口座へ振り込む方式です。bitbankは9桁の入金番号を使えば即時に反映されます。取引所側の手数料は無料でも、振込手数料は自分の銀行の料金がかかる点は覚えておきましょう。同じ銀行どうしや、他行あて振込が月に何回か無料になるネット銀行を使うと、実質無料で入金できます。
そして、振込でいちばん大事なのが本人名義の口座から送ることです。取引所は、振込人の名義と口座の登録名義が一致しない入金を受け付けません。さらに近年は、銀行の側でも取引所あての送金に目を光らせています。金融庁や警察庁の要請を受けて、振込名義が口座名義と違う暗号資産交換業者あての振込を制限する銀行が増えました。
たとえば横浜銀行は暗号資産交換業者と資金移動業者あての振込で名義の不一致を制限しており、北海道銀行は2025年2月から同様の制限を始め、2026年5月18日には資金移動業者あてにも広げました。七十七銀行、琉球銀行、広島銀行なども同じ趣旨の告知を出しています。名前の前後に取引所指定の顧客番号を付けるのは認められている場合が多いので、取引所の入金画面の指示どおりに入力しましょう。ゆうちょ銀行は2026年1月13日、暗号資産交換業者への不審な送金があった場合に口座の利用を制限することがあると告知しています。
コンビニ入金・Pay-easy:手数料を金額別に比べる
銀行口座をネットで使っていない人や、手元の現金で入金したい人に便利なのがコンビニ入金です。取引所のアプリで金額を指定して支払い番号を受け取り、コンビニのレジや端末で日本円を支払うと、取引所の口座に反映されます。公式ページで手数料まで確認できたのは、Coincheck、BitTrade、Zaifの3社です。bitFlyerもクイック入金の画面にコンビニの選択肢を表示していますが、手数料は確認できませんでした。
コンビニ入金の手数料は「1回いくら」の定額なので、少額ほど割高になります。各社の料金表から、入金額ごとの手数料と、入金額に対する割合を計算してみました。
| 入金額 | Coincheck | BitTrade | Zaif |
|---|---|---|---|
| 1万円 | 770円(7.7%) | 695円(約7.0%) | 495円(約5.0%) |
| 3万円 | 1,018円(約3.4%) | 805円(約2.7%) | 605円(約2.0%) |
| 5万円 | 1,018円(約2.0%) | 1,005円(約2.0%) | 805円(約1.6%)※印紙代200円を含む |
| 10万円 | 1,018円(約1.0%) | 1,005円(約1.0%) | 805円(約0.8%)※同上 |
1万円をコンビニで入金すると、手数料だけで5〜8%前後がかかる計算です。販売所のスプレッドも合わせると、買った瞬間に1割近く目減りすることもありえます。コンビニ入金を使うなら、できるだけまとめて入金し、回数を減らすのが基本です。Coincheckの料金表では1回の上限は30万円とみられ、Zaifは5万円以上の入金に印紙代として200円が加わります。BitTradeとZaifはPay-easyでの入金もコンビニと同じ料金で、Coincheckのクイック入金もPay-easyを使う方式です。
どのコンビニチェーンで支払えるか、1日に何回まで入金できるかは、各社のヘルプページで最新の情報を確認してください。手数料が入金額から差し引かれるのか、別に支払うのかも会社によって表示が異なります。
クレジットカードで仮想通貨は買える?
「クレジットカードで仮想通貨を買いたい」という声は多いのですが、金融庁に登録された国内の取引所では、クレジットカードでの入金や購入は基本的に用意されていません。Coincheckの料金表にはクレジットカードでの入金方法がなく、GMOコイン、bitbank、SBI VCトレード、Binance Japanの公式ページにもカードでの入金方法は見当たりません。確認できた例外は、Zaifの積立毎日・毎月など決まったタイミングで、一定額を自動的に買い付ける方法。サービス(コイン積立)専用のカード払いで、手数料は3.5%です。
なぜ使えないのかを公式に説明している取引所は見つかりませんでした。カード決済は後から支払いが取り消されるチャージバックカード会員の申し立てなどにより、カード会社が加盟店への支払いを取り消す仕組み。が起こりうること、不正に入手されたカードで買われた暗号資産はすぐに送金されて追跡が難しいことなど、事業上のリスクが大きい支払い手段であることは確かですが、法律で一律に禁止されているという意味ではありません。現状は「各社が提供していない」と理解しておくのが正確です。
カードを活用したいなら、利用額に応じてビットコインやBNBが貯まるクレジットカードを使う方法があります。Binance Japanカード(JCB、BNBで1.6%還元)、bitbankと提携したEPOSのカード、SBI VISA暗号資産カード、bitFlyerクレカなどがあり、違いは日本で使える仮想通貨カードで比較しています。海外に住んでいて旅行で日本に来ている人は、自国で使っているサービスか、海外発行カードに対応した国際プラットフォームを使うのが一般的です。CEX.IOは米国FinCENのMSB登録や英国FCAの暗号資産事業者登録を持ち、Visa・Mastercard、Apple Pay、Google Payに対応していますが、日本の金融庁には登録されておらず、日本円にも対応せず、日本は同社のサービス対象外の国に含まれています。日本に住んでいる人の選択肢にはなりません。
PayPayマネーで払う:Binance Japanとの連携
PayPayは2025年10月にBinance Japanへの40%出資を発表し、同年11月21日からBinance Japanの販売所でPayPayマネーとPayPayポイントを使って暗号資産を買えるようになりました。購入時にPayPayから直接支払えば手数料は無料で、最低1,000円から。2026年4月9日からは、PayPayマネーを110円で事前に入金し、板取引でも使えるようになっています。
使えるのは本人確認済みの「PayPayマネー」とPayPayポイントで、クレジットカードからのチャージ分などにあたるPayPayマネーライトPayPayクレジットなどでチャージした残高や、本人確認前にチャージした残高。支払いには使えるが、銀行口座への送金はできない。と期間限定ポイントは対象外です。連携の手順、上限額、売却代金をPayPayに戻す方法はPayPayで仮想通貨を買う方法で詳しく解説しています。
ポイントで買う:楽天・PayPay・Ponta・メルカリほか
現金を使わずに始めたい人には、ポイントでの購入という日本ならではのルートがあります。楽天ポイントは楽天ウォレットで1ポイント=1円・100ポイントから、メルカリのポイントはメルコインで1円から暗号資産に替えられます。Pontaポイントはau PAYの中のαUウォレットで月300ポイントまで、セゾンの永久不滅ポイントはCoincheck、OricoポイントとAplusポイントはSBI VCトレードが交換先です。dポイントから暗号資産に替えるルートは見つかりませんでした。
どのポイントも、一度暗号資産に替えるとポイントには戻せません。レートや最低単位、税金の考え方はポイントで仮想通貨を買う方法で比較しています。
仮想通貨カードとビットコインATM
買い方の選択肢として、ほかに「仮想通貨が貯まるクレジットカード」と「ビットコインATM」があります。前者は日々の買い物でポイントの代わりに暗号資産を受け取る仕組みで、入金方法ではありませんが、毎月の支出を少しずつ暗号資産に変えたい人には現実的な手段です。
ビットコインATMは、日本では東京の秋葉原周辺と大阪の難波・西区にある、ガイアが運営する数台が確認できる程度です。東京タワーの機械は一時利用停止中と表示されており、COINHUBが大阪・天王寺に設置を発表した機械は稼働状況を確認できていません。設置場所や使い方、ATMを悪用した詐欺の注意点は日本のビットコインATMでまとめています。知らない相手から「ATMで暗号資産を買って送って」と頼まれたら、詐欺を疑ってください。
目的別:どの入金方法を選べばいい?
最後に、目的ごとのおすすめの考え方を整理します。迷ったら、まず自分がいちばんよく使っているお金の置き場所から逆算するのが近道です。
- 手数料をとにかく抑えたい:ゆうちょ銀行・PayPay銀行・ドコモSMTBネット銀行の口座で、GMOコインの即時入金を使う
- ネットバンキングを使っていない:Coincheck・BitTrade・Zaifのコンビニ入金。ただし1回の金額をまとめる
- PayPayの残高をよく使う:Binance JapanでPayPayマネーから購入(1,000円から)
- ポイントがたまっている:楽天ポイントなら楽天ウォレット、メルカリならメルコイン
- 買ったコインをすぐ自分のウォレットへ移したい:送付制限のない入金方法か、制限期間を確認してから入金する
- 地方銀行がメイン:本人名義で振り込むか、ネット銀行かゆうちょ銀行の口座を1つ用意する
どの方法でも共通するのは、本人名義のお金で、登録業者に入金することです。SNSで「この口座に振り込めば代わりに買っておく」と誘われるのは典型的な詐欺の手口なので、暗号資産詐欺の手口と対策もあわせて確認しておきましょう。取引所選びの全体像は日本の取引所の比較ガイドにまとめています。
入金・支払い方法:よくある質問
コンビニで仮想通貨は買えますか?
コンビニのレジで直接暗号資産を買うことはできませんが、Coincheck・BitTrade・Zaifはコンビニ入金に対応しています。取引所のアプリで入金手続きをして、コンビニで日本円を支払うと口座に反映される仕組みです。手数料は1回495円〜1,018円ほどで、少額ほど割高になります。
クレジットカードで仮想通貨を買えますか?
金融庁に登録された国内の取引所では、クレジットカードでの入金や購入は基本的に用意されていません。確認できた例外は、Zaifの積立専用のカード払い(手数料3.5%)だけです。カードを使いたい場合は、利用額に応じてビットコインなどが貯まるクレジットカードを選ぶ方法があります。
即時入金した日本円はすぐ送金できますか?
買い付けには使えても、購入した暗号資産を外部に送る操作は一定期間制限されることがあります。GMOコインのPay-easy入金やbitFlyerのクイック入金では、7日間の送付制限が設けられています。2026年8月には金融庁と警察庁が、入金後の送付制限を含む詐欺対策を業界に要請しています。
家族の口座から入金できますか?
できません。国内取引所への入金は、取引所に登録した本人名義の口座からに限られます。振込名義が口座名義と違う取引所あての送金を止める銀行も増えています。名前の前後に取引所指定の番号を付けるのは、多くの銀行で認められています。
入金手数料が無料なのはどこですか?
GMOコイン(ドコモSMTBネット銀行・PayPay銀行・ゆうちょ銀行からの即時入金)、SBI VCトレード(クイック入金)、BitTrade(4行からのクイック入金)、楽天ウォレット(楽天銀行からの入金)が取引所側の手数料無料です。普通の振込は取引所が無料でも、銀行の振込手数料は自己負担になります。
外国籍でも同じ入金方法を使えますか?
在留カードを持ち日本に住所がある人は、本人名義の日本の銀行口座があれば同じ方法を使えます。PayPayマネーを使う場合はPayPayの本人確認も必要で、2026年6月14日以降に発行された在留カードは当面PayPayの本人確認書類として使えないとPayPayが案内しています。





